
もう会社に行きたくはないが、上司に退職を言い出しにくいという悩みを抱え、退職代行サービスの利用を検討している方は多いのではないでしょうか。特に、20代から30代前半の若手社員や、人間関係に悩む方にとって、退職代行は煩わしい退職手続きを一気に解決してくれる心強い味方となるでしょう。
しかし、退職代行サービスは運営元によって料金やサービス内容が大きく異なります。特に料金面は、サービス利用を検討する上で最も気になるポイントの一つであり、これから依頼を検討しているみなさんにとっても大きな関心事です。
この記事では、退職代行サービスの利用を考えているあなたが料金で損をせず円満退職という目的を果たすために、安心して最適なサービスを選べるように、以下の点を中心に、弁護士が監修した情報に基づき徹底的に解説します。
- 退職代行サービスの料金相場と内訳
- 退職代行は高いのか?メリット・デメリット
- 料金以外で見るべき、失敗しないための選び方
この記事を読めば、料金に関する不安を解消し、ご自身の状況に最適な退職代行サービスを見つけることができるでしょう。後悔しない退職を実現するために、ぜひ最後までお読みください。
1. 退職代行サービスの料金相場は?種類別に徹底比較
退職代行サービスは、運営元によって料金やサービス内容が大きく異なり、主に以下の三種類に分けられます。
- 民間企業による退職代行
- 弁護士による退職代行
- 労働組合による退職代行
の3種類があり、それぞれ料金相場が異なります。ここでは各サービスの料金相場とサービスを比較し、あなたの希望や状況にあった運営元を選びましょう
種類 | 料金相場 | サービス内容 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
民間企業の退職代行 | 2万円~ | 退職の意思伝達、退職手続きのサポート(書類作成アドバイスなど)、会社との連絡代行 | 比較的安価に利用できる、手続きがスピーディーでとにかく安く退職代行を依頼したい方におすすめ。 | 交渉権がないため、会社とのトラブル対応は不可。サービス内容が業者によって異なり、中には悪質な業者も存在する。 |
弁護士による退職代行 | 5~10万円 | 退職の意思伝達、退職手続きの代行、会社との交渉(未払い賃金請求、残業代請求、慰謝料請求など)、法的なトラブル対応 | 法律のプロとして法的トラブルや裁判にも対応できる。 | 料金が高め。弁護士事務所によって料金体系や得意分野が異なり、追加料金が発生する場合もある。 |
労働組合による退職代行 | 2.5~3万円 | 退職の意思伝達、退職手続きのサポート、団体交渉権を利用した会社との交渉サポート(退職条件交渉など) | 民間企業より交渉力があり弁護士より安い。団体交渉権を活用し安心して交渉できる。 | 弁護士のような法律行為(訴訟など)は不可、労働組合によって対応範囲や実績が異なる。 |
一般の退職代行業者は、料金が安く手軽に利用できる点が魅力です。しかし、会社との交渉はできず、サービス内容も業者によってばらつきがあるため、注意が必要です。特に、悪質な業者に依頼してしまうと、退職がスムーズに進まないばかりか、追加料金を請求されるなどのトラブルに巻き込まれる可能性があります。
弁護士による退職代行は、料金は高めですが、法的な専門知識と交渉力で、トラブルを避け、安心して退職したい方におすすめです。未払い賃金や残業代請求など、金銭的な問題も合わせて解決したい場合は、弁護士に依頼するメリットが大きいでしょう。
労働組合による退職代行は、一般業者と弁護士の中間的な位置づけです。団体交渉権を行使できるため、退職条件の交渉などを有利に進められる可能性があります。弁護士に依頼するよりも費用を抑えたい、しかし一般業者では不安という方におすすめです。
このように、退職代行サービスの種類によって料金相場とサービス内容が大きく異なるため、ご自身の状況や希望に合わせて最適なサービスを選ぶことが重要です。
2. 弁護士監修の退職代行は料金は高い?メリットとデメリットを解説

「弁護士監修」や「弁護士法人運営」と謳う退職代行サービスは、一般の業者に比べて料金が高めに設定されていることが多いです。しかし、料金が高い分、それに見合うメリットも存在します。ここでは、弁護士監修の退職代行を利用すべきかどうかを判断できるように、メリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。
弁護士監修の退職代行のメリット:
- 安心感と信頼性の高さ:弁護士が監修している、または弁護士法人が運営しているという点は、サービスを選ぶ上で大きな安心材料となります。法律の専門家が関与していることで、違法な退職代行業者に引っかかるリスクを減らし、安心して依頼できるでしょう。必ず安全に円満退職を実現したい方には特におすすめです。
- 会社との交渉が可能:弁護士には、依頼者の代理人として会社と交渉する権限が法律で認められています。そのため、未払い賃金や残業代の請求、有給休暇の消化、退職日の調整、ハラスメントなどに対する慰謝料請求など、会社との間で交渉が必要な場合に、弁護士があなたの代わりに交渉を代行してくれます。これは、一般の退職代行業者や労働組合にはできない、弁護士ならではの強みです。会社から金銭的不利益を被っている場合は利用を検討しましょう。
- 法的なトラブルへの対応:万が一、退職に関して会社とトラブルになった場合でも、弁護士であれば法的な視点から適切なアドバイスや対応が可能です。訴訟に発展する可能性も考慮し、初期段階から弁護士に依頼しておくことで、安心して手続きを進めることができます。
弁護士監修の退職代行のデメリット:
- 料金が高め:弁護士監修の退職代行の最大のデメリットは、料金が一般の業者に比べて高額になる傾向があることです。相場は5万円~10万円程度と、決して安くはありません。依頼内容によっては追加料金が発生する場合もあるので、注意しましょう。
- 弁護士事務所によって得意分野が異なる:弁護士と一口に言っても、得意分野は様々です。退職代行を依頼する場合は、労働問題に詳しい弁護士、または退職代行サービスの実績が豊富な弁護士を選ぶことが重要です。弁護士事務所のウェブサイトなどで、得意分野や実績を確認するようにしましょう。
弁護士監修の退職代行はどんな人におすすめ? 弁護士監修の退職代行は、以下のような方におすすめです。
- 会社とトラブルになる可能性がある:特に、人間関係を理由に退職を希望される方は可能性が高いです。
- 未払い賃金や残業代を請求したい:金銭的な問題も解決したい方に最適です。
- ハラスメントを受けていて慰謝料を請求したい:法的なサポートが必要な方に適しています。
- 法的なサポートを受けながら安心して退職したい:特に、初めて退職代行を利用する方におすすめです。
- 多少費用が高くても、確実な退職を望む:リストラ対象となった山田さんのように、確実に、かつ有利な条件で退職したい方に適しています。
上記に当てはまる方は、多少料金が高くても、弁護士監修の退職代行を選ぶメリットは大きいと言えるでしょう。
3. 料金だけで選ぶのは危険!退職代行で失敗しないための5つのポイント
退職代行サービスを選ぶ際、料金の安さだけで決めてしまうのは危険です。料金の安さだけを重視すると、サービス内容が不十分だったり、悪質な業者に引っかかってしまったりする可能性があります。退職代行の利用を検討する方は、一人ずつ理由も状況もことなります。自分に合ったサービスを選ぶことが重要です。
ここでは、料金以外にも重視すべき、退職代行で失敗しないための5つのポイントをご紹介します。
ポイント1: 運営元の信頼性を確認する
退職代行サービスを選ぶ上で最も重要なのは、運営元の信頼性です。
- 弁護士法人、労働組合が運営しているか:法律の専門家が運営に関わっているかどうかは、信頼性を判断する上で重要なポイントです。
- 運営会社の情報が明確に公開されているか(所在地、連絡先など):運営元の情報が不明瞭な業者は避けましょう。
- ウェブサイトで実績や利用者の声を確認できるか:過去の実績や利用者の口コミは、信頼性を判断する上で参考になります。
これらの点を確認し、信頼できる業者を選びましょう。
ポイント2: サービス内容を比較する
料金だけでなく、サービス内容も業者によって異なります。
- 退職の意思伝達だけでなく、どこまでサポートしてくれるのか:例えば、書類作成のサポートや、退職後のフォローアップなど、具体的なサービス内容を確認しましょう。
- 会社との連絡代行はどこまで対応してくれるのか:会社との連絡を全て代行してくれるのか、一部のみなのかを確認しましょう。
- オプションサービス(有給休暇取得サポート、離職票発行サポートなど)の有無:自分の希望に合ったオプションサービスがあるかどうかを確認しましょう。
これらを比較検討し、自分の希望に合ったサービス内容を提供している業者を選びましょう。
ポイント3: 料金体系と内訳を明確にする
料金体系が明確で、内訳がきちんと説明されている業者を選びましょう。
- 基本料金以外に追加料金が発生するケースはあるか:例えば、深夜や早朝の対応に追加料金が発生する場合があります。
- 返金保証制度はあるか:万が一、退職できなかった場合の返金保証があるかどうかを確認しましょう。
- 支払い方法の種類:クレジットカード、銀行振込など、支払い方法の選択肢が多いと便利です。
これらを事前に確認しておくことが大切です。
ポイント4: 口コミや評判を参考にする
実際にサービスを利用した人の口コミや評判は、業者選びの参考になります。
- インターネット上の口コミサイトやSNS:良い口コミだけでなく、悪い口コミも確認するようにしましょう。
- 比較サイトのレビュー:複数のサービスを比較しているサイトのレビューも参考になります。
ただし、口コミはあくまで参考程度にとどめ、鵜呑みにしすぎないように注意が必要です。
ポイント5: 無料相談を活用する
多くの退職代行サービスでは、無料相談を受け付けています。
- 自分の状況を相談してみる:退職理由と依頼したい内容を伝え、それらが実現可能か確認しましょう。トラブルに発展する可能性を事前に確認するため、事前に具体的な状況も含めて相談しておくと良いです。
- サービス内容や料金について詳しく質問する:疑問点を解消し、納得した上で依頼することが重要です。
- 業者の対応や雰囲気を確かめる:電話やメールの対応から、業者の信頼性を判断できる場合があります。
これらのポイントを踏まえ、料金だけでなく、サービス内容や信頼性を総合的に判断し、後悔しない退職代行サービスを選びましょう。
まとめ
この記事では、退職代行サービスの料金相場と選び方について解説しました。
退職代行サービスの料金は、運営元によって大きく異なり、
- 一般の退職代行業者:2万円~
- 弁護士による退職代行:5~10万円
- 労働組合による退職代行:2.5~5万円
が相場となっています。
弁護士監修の退職代行は料金が高めですが、会社との交渉や法的なトラブル対応など、一般業者にはないメリットがあります。特に、会社との交渉が必要な場合や、法的なトラブルが予想される場合には、弁護士監修のサービスが有効です。
退職代行サービスを選ぶ際は、料金の安さだけでなく、 運営元の信頼性、 サービス内容、 料金体系、 口コミ評判などを総合的に比較検討し、ご自身の状況や希望に合ったサービスを選ぶことが重要です。自分に最適なサービスを選ぶことが、スムーズな退職への第一歩となります。
この記事が、あなたが安心して退職代行サービスを選び、スムーズな退職を実現するための一助となれば幸いです。